第24回美濃和紙あかりアート展審査結果!!

10月7日(土)・8日(日)に開催した

「第24回美濃和紙あかりアート展」

初日の天候が心配されましたが、両日とも無事にうだつの上がる町並みに

一般部門296点、小中学生部門117点、計413点の作品を展示いたしました。

両日合わせて9万人の方にご来場いただき、2日間、盛大に開催することができました。

本当にありがとうございました!

さて、気になる今年の審査結果を発表します!!

まずは一番気になる今年の一般部門の大賞から!!!


作品名「群レ」
出展者名「In(拓殖大学)」 東京都八王子市

審査講評
文句なしの審査員全会一致で、大賞に選出された。
同じパーツが幾重にも重なり、平面と立体の面白さがある。
和紙の特性が充分に生かされ、和紙同士の距離がうまく配置されることで、その陰影に広がりが与えられている。
規則的な中にも自然の揺らぎによる表情がみられ、モダンでありながら和の温かさが感じられる。

続いて美濃和紙あかりアート賞2点!

作品名「ササ」
出展者名「安田 武博」 岐阜県美濃市
審査講評
作品の「強さ」と「柔らかさ」で和紙の良さがうまく表現されている。
和紙を筒状にすることで陰影の重なりの面白さがみられ、光源をうまく包み込み細部にまで意識が及んでいる。


作品名「褶曲」
出展者名「大村 明生(拓殖大学)」 東京都八王子市
審査講評
平面がふくよかな立体を作りあげることで、ストライプの陰影が倍増させている。
和紙の特性であるハリと強さが生かされた作品である。

続きまして、各審査員が選ぶライトアップ賞4点!!

古川秀昭賞

作品名「薄明光線」
出展者名「金城学院大学 m.a.m」 岐阜県可児市
審査講評
ドーナッツ型に巻かれた帯状の和紙が内側からの光によって様々に光の模様をつくっている。
しかしこの作品の特異さは和紙を透す光と光源からの直接の光と絶妙に響き合っているからだ。仕上が雑に見えるがかえって素朴な強さを感じる。

堀木エリ子賞

作品名「kamiwara-紙藁-」
出展者名「早﨑 未由起」 岐阜県大垣市
審査講評
和紙を束ねただけのシンプルな作品。
和紙の陰影が自然な姿で表され、人間の作為をあまり感じさせずに和紙の質感が活えている。
見慣れたシワや重なりが面白みとなり、シンプルでリズム感のある縫い目でまとめ上げているところも作品としての完成度を上げている。

柏原エリナ賞

作品名「開」
出展者「金城学院大学 Hanaha」 愛知県清須市
審査講評
植物の持つ柔らかさと新鮮なハリ感がバランス良く、装飾的ではあるがこぼれ出る光量と紙量のバランスの良さが合いまって好感を感じる作品でした。

高橋理子賞

作品名「ひろがり」
出展者名「大島 夏葉(拓殖大学)」 東京都八王子市
審査講評
構築的でシャープなシルエットが印象に残った。
伝統工芸や手仕事に多く見られる味わいに頼らない現代的な感覚による表現を評価したい。

続きまして、小中学生部門の上位入賞作品のご紹介です。

小中学生部門の大賞作品はこちら!!

作品名「おなかすいたよ」
出展者名「玉木 心琴」 牧谷小学校5年
審査講評
圧倒的な存在感に驚かされました。おなかがすいたよ、という金魚の表情が生き生きと伝わってきます。
口元、うろこ、背びれ、各々和紙の使い方に工夫が見られました。審査員満場一致で決まった見事な作品です。

続いて小中学生部門賞4点です。

広井敏通賞

作品名「かっこいいくるま」
出展者名「福島 望千里」 牧谷小学校1年
審査講評
車の形がなんと可愛いことでしょう。
そしてなにより黄色い車体が実に美しく輝いて、一目見てこれはいいなと思いました。大きくなったらこんな黄色い車に乗るのかな。

森妙子賞

作品名「さあ行こう!!夢の中へ」
出展者名「瀬口 こころ」 中有知小学校6年
審査講評
薄い白色の和紙を細かくちぎって支持体に根気良く貼り込んで美しいユニコーンが仕上がりました。
和紙によって表現した柔らかい毛並が絶妙です。作品のスケールの大きさ、美しい透過度、背景の虹。ふんわりと雲の浮かぶ青空から夢の中へかけていく美しい姿がとてもステキです。

市原慶子賞

作品名「見たぞ!オオツノジカ」
出展者名「山本 悠暉」 中有知小学校6年
審査講評
見たぞ!見たぞ!うだつの町並みで…。とても力強く表情豊かでインパクトのあるすばらしい作品でした。

篠崎里美賞

作品名「なないろの夢」
出展者名「江川 日菜」 中有知小学校6年
審査講評
大きく広げた羽でそーっと優しく包みこむ愛にあふれた作品です。
全体のバランスも良く造形的にも優れ、白い和紙を生かしたていねいな光の使い方も見事でした。子どもたちの沢山の夢がかなえられますようにと願わざるを得ません。

今年も本当に素晴らしい作品ばかりでした。
審査委員長の古川秀昭さんは今回のあかりアート展の総評について
『例年にも増して良い作品が多く、作品選出には大変苦労した。
多くの作品から「折る」「張る」「曲げる」「ちぎる」など和紙の特性を生かした多様な表現が見受けられ、優秀な作品が増えている。毎年、作品の完成度が上がる中で、今回は特に、若い人たちの挑戦がひかり、美濃和紙あかりアート展に新たな勢いが感じられた。
和紙には、まだまだ多くの魅力があり、さらなる表現の広がりが期待される。伝統的な和紙と最先端な技術の融合、和紙を知り尽くした匠の技と若い力に、今後さらに期待したい。』
と語ってくださいました。

来年の第25回美濃和紙あかりアート展は
10月6日(土)・7日(日)に開催予定です!!
ぜひ来年の美濃和紙あかりアート展をお楽しみに!!!!